溺愛ドクターは恋情を止められない

一旦、奥のスタッフルームに入っていった小谷先生は、高原先生と話しながら出てきた。

美男子ふたりが真剣に話している姿は、ゾクッとするほど美しい。

高原先生は、小谷先生とはタイプが違う。
おそらく百八十センチほどはある小谷先生よりは少しだけ背が低く、体つきも細めだけれど、白衣の下からのぞく足はとてつもなく長い。

髪は小谷先生よりは長めで、束感のあるくせ毛風。
目は二重でぱっちりとしているけれど、診療している間は、キリリとしている。


小谷先生は、受付まで来ると「松浦って、純情ちゃんなんだな」と、私の頭をくしゃくしゃにして診察室へ去っていった。


『純情』ってなんのことだろう。


引継ぎが終わると、更衣室に向かった。
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