溺愛ドクターは恋情を止められない

「都……」


彼の切なげな溜息交じりの声に、胸が震える。

やがて唇が首筋を這い、ひとつふたつとボタンの外されたシャツの隙間を通り、下りていく。


「あぁっ……」


彼が胸の谷間を強く吸い上げるから、思わず声が漏れた。


「ダメだ。これ以上は止まらなくなる」


医師としての理性が、彼を止めたようだ。

これだけ彼に触れられただけでも、息が苦しい。
この先進んだら、脳震盪を起こしたことなんて、頭から飛んでしまう。


「都」


私を抱き上げ、再び腕の中に誘った彼は、「ふーっ」と大きく息を吐きだした。


「お前を縛り付けたい。俺のことしか見えないように」

「奏多さん……」


もう、あなたしか見えないの。
だから……。


「奏多さんを愛しています。もう、縛られちゃった」
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