溺愛ドクターは恋情を止められない
それから彼は、私を翻弄し始めた。
「あっ……あぁ……ん」
全身をくまなく這う舌が、私の体を真っ赤に染め上げる。
彼の柔らかい髪に手を入れ悶えると、それを楽しむかのように、ますます激しい愛撫が繰り出される。
「奏多、さん……」
彼の筋肉質な腕をギュッとつかむと、そのたびに深いキスが降ってきた。
「ヤバイ。全然余裕ない」
そんな風には見えないのに。
そう吐きだした彼は、私を一気に貫いた。
「あーっ」
思わず背をしならせ悶えると、彼は噛みつくようなキスをする。
激しく、それでいて、優しく。
「都……」
もう言葉はいらない。
彼の愛を全身から感じるから。
「あっ、あっ……」
彼の動きに合わせて漏れる溜息は、もう隠せない。
彼もまた、息を荒げて苦しそうな顔。
本当に心臓が止まってしまわないかと心配するほどだった。