溺愛ドクターは恋情を止められない
あなたと、運命の恋を
それから二年。
私は看護学校で、ひたすら勉強中。
奏多さんの講義のおかげか、授業もつまずくことはなく、一歩一歩夢に近づいてきた。
奏多さんを迎えに空港に向かったものの、人が多すぎてキョロキョロしてしまう。
彼が出てくるはずの出口をじっと見つめているけれど、なかなか姿が見えない。
すると……。
「都」
数メートル先に現れた彼が、先に私を見つけて、満面の笑み。
自然と足が動いた。
ドンドン足は速まって……。
「そんなに走ったら危ないよ、都」
「だって……」
彼の胸に飛び込むと、奏多さんはクスクス笑う。
二年間の間に、彼は一度しか帰ってこられなかった。
それでも、私達の絆は離れるどころか、ますます強くなった。