溺愛ドクターは恋情を止められない
「これからは愛する妻のために生きる」
「私も、大切な旦那様のために……」
彼の首にしがみつきキスをねだると、優しい顔で微笑んだ彼は、ゆっくり唇を重ねた。
思えば、私達は出会った瞬間に、恋に落ちたのかもしれない。
互いの苦しみや痛みを知り、それを共有することで乗り越えてきた。
私は今でも強くない。
ただ、隣に彼がいるだけで、強くなれるから不思議。
そして、きっと彼もそうなのだろう。
“命”というこの世で一番重い荷物を、これからも背負っていく私達。
だけど、あえてその荷物を背負う彼を、私はずっと支えていきたい。
白衣を着たあなたが、一番輝いているから。
「都。愛してるよ」
「奏多さん。私も……愛してます」
【END】
※番外編があとがきの後にございます。