溺愛ドクターは恋情を止められない
処置室の片付けが終わらないナースの代わりに、足りなくなった医療材料が書きだされたメモを片手に、倉庫へ向かった。
医療材料の受け取り場所は、オペ室のすぐそばある。
丁度、オペ室前を通りかかった時、ドアが開いてストレッチャーに乗せられた患者が出てきた。
点滴を繋がれて眠っている患者は、迎えに来ていた病棟ナースの手に引き渡される。
すぐそのあとから、小柴部長が出てきて、ご家族に「成功ですよ」と笑顔を見せた。
そして、小柴部長に続いて出てきたのは、麻酔科の先生と、もうひとりの外科の先生。
そして、オペ着を汗でびっしょりに濡らした高原先生。
「高原、なかなか腕が上がったな。その調子で頑張りなさい」
患者と家族が病棟に向かうと、小柴部長が高原先生をねぎらっている。