夏休み
またいつものように、フザけあって歩いてた。


三人とも、周りなんて見ていない。


今何が起こっていようと
関係なかった。





―キキィィィ!―…


焦げ臭い、タイヤのすれる音。


一瞬にして、視界が真っ赤に染まる。


あり得なかった。


私は、痛くなかった。


少し重く感じる体を引きずって
私は助けを求めた。

けれど、私が近づくと、
皆逃げていく。


近くにあったショウウィンドウで自分の姿を確認した。


頭からは真っ赤な血が流れ、
腕はダランと垂れ下がって動かない。


なのに、自分は、普通に立っている。




――………異常だ…
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