葉月 -残された8月
夏の日
日当たりの良い場所に置かれたベッドは、
白いカバーに光が反射して目に沁みる。
「メグミちゃん、わざわざごめんなさいね。
どうしても私一人じゃ片付けられなくて」
リオママは、私にそう言うと、ハンカチを
目元に当てた。
阿笠リオは、私の親友だった。
だった、と過去形なのはもう、リオがこの
世にいないから。
元々体の弱かったリオは、2カ月前に
亡くなってしまった。
白いカバーに光が反射して目に沁みる。
「メグミちゃん、わざわざごめんなさいね。
どうしても私一人じゃ片付けられなくて」
リオママは、私にそう言うと、ハンカチを
目元に当てた。
阿笠リオは、私の親友だった。
だった、と過去形なのはもう、リオがこの
世にいないから。
元々体の弱かったリオは、2カ月前に
亡くなってしまった。