【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「じゃ、ルームメイクの従業員控え室は二階だから、行こっか」
「あ、はい!」
ペコリと社長に挨拶をして、部屋を出ていくスマイリー主任の後にくっ付いていく。
「あ、守」
その背に、不動社長の声がかかった。
「はい?」
「ピンチ・ヒッターでも、手順は変えるなよ?」
社長の言葉に、ちょっと驚いたように目を丸めるスマイリー主任。
私のほうに、チラリと困ったような視線を投げる。
「……マジっすか?」
「ああ、『いつも通りに』、だ。特別扱いは必要ない」
冷然と、という表現がしっくりくる抑揚がない声で、不動社長は、静かにうなずく。
そして私に集まる、温度の異なった二人の視線。