【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「本当だよ。大抵は、二、三時間で音を上げるんだ。それを君は、泣き言一つ言わずにやり通した。正直、見直したよ」
意外と真剣な眼差しで、主任がそう言ってウンウンうなづく。
「そうそう、中には次の日から来なくなった人もいたよね、佐藤くん。私も、最初はきつかった~!」
着替えが済んだ小柄なママさん、高瀬幸子さんも主任と同じに、しみじみとうなづいている。
――そっかぁ。
『最初にお風呂掃除』は、別に私だからじゃないんだ。
なんとなく、意地悪されたような気持ちがして、
思ってもいなかったハードな仕事内容にも、少し自信喪失気味だったけど、そう言って貰えるとなんだかホッとする。
仕事は大変だけど、この人たちと一緒なら、続けられそうな気がする。
――あはは。
我ながら、私って、すごく単純。