【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「あ、お父さん、大丈夫だよ。ゴメンね、連絡が遅くなって――」
『こんな時間まで連絡もなしで帰らないなんて、心配するだろう!?』
怒ってるよ。
当たり前だけど。
「うん。ゴメンね、実は……」
いつになく凄い剣幕でまくし立てる父に、しどろもどろの説明を始めたら、誰かにひょいとスマホを取り上げられてしまった。
社長室の中には私と主任と社長の三人しか居ないから、主任か社長のどちらかなんだけど。
「社、社長?」
何をするんですか!?
スマホ略奪犯は、不動社長だった。
社長は、あたふたする私にチラリと冷静な一瞥を投げ、スマホをゆっくりと耳に当てた。
手が大きいからか、スマホが小さく感じる。
それに、指、永っ……。
イケメンって、こういう何気ないポーズも決まるのねぇ。
なんて、変なことに感心していたら、コホンと一つ咳払いをして社長は口を開いた。