【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
そりゃあ、さ。
思いがけない再会は、嬉しい驚きだったけど。
無表情の下にある、昔の面影が垣間見えるたびに、とっても嬉しくなるけど、
それだけだ。
それ以外に、何もあるわけがない。
仮にあったとしても、恋愛はもうこりごり。
あんな思いは二度としたくない。
それに今は、やらなきゃならないことが山積みで、心の余裕なんか、これっぽっちもないから。
そんな気持ちを、アイスコーヒーと一緒にごくごくと飲み干した私に、なんとも形容しがたい視線を向けながら美由紀は低い呟きをボソリともらした。
「……あの、甲斐性なしめ」
「……え?」
「なんでもない。こっちの話。それより週末は歓迎会をしてくれるんでしょ?」
「うん。まだ、正式採用が言い渡されたわけじゃないのに気が早いんだけど、スマイリー主任がノリノリで手配してくれたみたい」