【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「それと――」
と言葉を切って、社長はニッコリと微笑んだ。
日頃めったに見ないその表情に、思わず腰が引けてしまう。
――怖い。
そして、ウソ臭い。
「会食が首尾よく済めば、特別ボーナスをやるから、せいぜいがんばるんだな」
――特別ボーナス!?
社長の口から飛び出したきっぷのいい言葉に、目を丸める。
ただで食事をして特別ボーナスまで貰えるなんて、そんな美味しい話、あってもいいの?
何か、裏があるんじゃ?
ふと、そんな疑問がよぎったけど、『特別ボーナス』の威力の前に、すぐにどこかに消えてしまった。
「は、はい、頑張りますっ」
私は、張り切って心の中で、ガッツポーズを決めた。
そしてそれが、とんだ大間違いだったことを思い知るのは、わずか十数分後のことだった。