【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
思いがけない助っ人のおかげで、もともとそれほど多くはなかった軽トラックの荷物は、一時間もかからずに部屋の中に運び終えてしまった。
なんと、私の部屋は十五階建てのマンションの最上階。
部屋の広さは、驚きの3LDK。
それも、対面式のキッチンに続くリビングダイニングは、たぶん二十畳はあると思う。
広い、広すぎる。
ここに一人暮らし、いや亀子さんはいるから、一人と一匹暮らし。
なんだかとても、心もとない。
リビングダイニングの壁際に積まれた段ボール類は、着替え、日用品、キッチン用品、保存のきく食材、学用品や本類など十個ほど。
家具や家電は備え付けのものがあると聞いていたから、使い慣れた自分の勉強机と本棚以外の大型家具類はすべて処分してきた。
ついでに、愛車の軽自動車ちゃんも、泣く泣く処分してきた。
十月に支払う後期の大学の学費九十万円を貯金するためには、ガソリン代や車検代などの車の維持費がかなりの負担になる。
貯金をしながら、節約もしていかなければ。
父も頑張って貯金をすると張り切っていたけど、昔は現役ドライバーでもずっと社長業をしてきたいい年のおじさんに変わりはない。
あまり、無理をしてほしくはなかった。
そのぶん、私が頑張らなくっちゃ!