【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
目の前で半身を起こし、私に楽しそうな視線を注いでいる社長を驚きの眼で見つめる。
そこにあるのは、尋常じゃない色気を発する社長の姿。
素肌に引っ掛けただけの生成りのシャツはボタンがほぼ外れていて、細身なのにしっかりと筋肉が付いた胸元から腹筋にかけてのラインが大胆に覗いている。
思わず、ゴクリと喉を鳴らし、
ゼンマイ仕掛けの人形のようなぎこちない動作で、私は広いベッドに横たわる自分の体に視線を向けた。
視線の先には、かろうじて胸は露出してはいないものの、大胆にボタンが外れたダブダブのシャツを着た自分のあられもない姿が広がっている。
なぜ、あられもないのか。
まず、確実にブラはしていない。
次に、上着だけでズボンを履いていない。
さらに、むき出しの素足が、シャツと同素材の薄地に包まれた社長の足と絡み合っている。
胸の下から腿のあたりまでは薄いタオルケットがかかっているから、どうなっているのかはよくわからない。
が、どうしてこんなことになってるのっ!?
頭はパニクっているのに、熱をだしていたという体がうまく反応してくれない。
私はタオルケットを胸に抱き込んで体をぎゅっと丸める。自然と社長の胸元に頭がくっつくのは仕方がない。
「ああ。着替えがなかったから、とりあえず俺のパジャマの上着をきせておいたが、少し大きかったようだな」
耳朶をたたく社長の声は、どこか愉快そうな響きを持っている。
「社、社長っ、な、な、なんでっ」
こんな状況になっているのかわからない。