【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
ふと、私はなんでこんなに抵抗を試みているんだろうと思った。
祐一郎さんのことは大好きだ。
男性としても、社長としても尊敬している。
好きで好きで、どうしようもなくて、私から告白したのに。
こんな煮え切らない気持ちになるのは、どうして?
ぐるぐると思考の渦に沈んでいた私の意識は、寝室のベッドに寝かされたとき明確な答えをつかんで浮上した。
私はまだ、祐一郎さんの気持ちを聞いてない。
祐一郎さんが、私のことをどう思っているのか、聞いていない。
だから、二人の関係を先に進めることが不安なんだ。
「祐一郎さん」
私はその場で正座すると、ベッドの端に腰を下ろした祐一郎さんを正面から見つめた。
「なんだ、改まって」
「祐一郎さんは、私のことをどう思っていますか?」
真剣な眼差しで問えば、眉間にしわを寄せてしばらく考え込んでいた祐一郎さんは、ぼそりとつぶやいた。
「……見ていて飽きない?」
「なんですか、それ?」
あなたにとって、私はめったに見られない珍獣かなにかですか?