【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
白い木製のリビングボードは頑丈そうだけど、九十センチの亀水槽二つの重量に耐えられるのか、少し心配になった。
「ああ、問題ない。最大三百キロまでは耐えられるように作ってあるから、水深二十センチ程度の亀水槽二つなら、つぶれるようなことはないから大丈夫だ」
以前、九十センチ水槽の重さを調べたときに、満水にしても百六十キロくらいだったから、この水深なら確かに大丈夫そうだ。
「ちなみに、ろ過設備と注排水設備完備だから、水換えはワンタッチですむからな」
「えっ、水換えがワンタッチ!?」
思わずすっとんきょうな声を上げてしまったのには、理由がある。
ミドリガメのお世話で一番労力がかかる、つまり大変なのが、水を換える作業だ。
水槽の中の水は亀の飲み水でもあるから、私は三日に一度、長くても週に一度は全部の水を入れ換えている。
私の場合、お風呂の残り湯を洗濯機に入れるためのモーター式の汲み取り機械を利用して、トイレに水をすてていた。
水を入れるときは、お風呂の水道からバケツリレーだ。
あれは、地味に腰にくる。
だけど、亀雄くんの水槽の水換えは、ワンタッチ。
――す、すごい。
こんな便利なものが世の中にあったなんて。