【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
それにしても。
「なんで、あんなに手際がいいんですか?」
「そりゃそうだろう。ここの掃除の仕方を考えたのは、俺だからな」
「えっ、そうなんですか!?」
それは初耳だ。
祐一郎さんが得意満面の俺様モードで説明してくれたところによると、そもそも学生時代にラブホテルの清掃のアルバイトに行ったことがきっかけだったとか。
なんでも、そのアルバイト先のホテルの掃除のシステムが、人手ばかりかかって無駄が多くて、イライラしたのだそうだ。
そこで、自分のホテルを開く際に、効率が良い今のお掃除方法を考えて導入した、ということらしい。
自分の経験したことをけっして無駄にしない。
そんな前向きな姿勢が、今の成功に繋がっているのだろう。
――私も見習わなくっちゃ!
よし、と気合を入れなおして、今のうちに備品の整理でもしてしまおうと、立ち上がりかけたとき、フロントからのインターフォンが鳴った。