【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
きっと、鼻の穴全開でみっともない顔をしてるんだろうけど、そんなこと構っちゃいられない。
でも。
新鮮な酸素がたくさん送られたはずなのに、私の脳細胞は、一向にうまく働いてくれない。
何も、言葉がでてこない。
「君には、申し訳ないが、そういうことなんだ……」
彼の声が、ひどく遠くに聞こえる。
『そういう』って、どういうこと?
おバカな私にも分かるように、
納得できるように、ちゃんと説明してほしい。
そう、心の中で愚痴ってみるけど、言葉にする気力がわかない。
こういうとき、
婚約者としては、どう反応すればいいのだろう。
『信じられない!』と、嘆くべきか。
『裏切ったわね!』と、怒るべきか。
妙に冷静に、そう考えている自分がいた。