【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「ちょっと、しっかりして! 祐一郎、祐一郎、ちょっときて!」
――ユウイチロ?
ダレ、ソレ?
あ、もうだめ。
何も、考えられない……。
身体が、闇の底に落ちていく。
そんな感覚に包まれながら、私の意識は、そこでぷっつり途切れた。
ゆらゆら、ゆらゆら。
ふわふわ、ふわふわ。
心地よい感覚に、私は包まれていた。
――なんて、暖かいんだろう……。
いつだったか、そう。
子供の頃、こんな感覚を味わったことがある。
お父さんの黒いダンプカーは、まるで鯨さんのように大きい。
黒と灰色の、ツートンカラー。
ダンプカーの中には、運転席と助手席。
それと。
その後ろには、車なのに横になって眠れる寝台席。
そこに『ごろりん』と寝ころんで、枕代わりのクッションを抱えて眠るのが大好きだった。