【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「エレベーターでは失礼したわね。いつも、あんなことしている訳じゃないのよ」
「え、あ、その……いいえ、こちらこそ。お邪魔しちゃって」
薫さんにニッコリ笑顔で言われて、どんな顔をしたらいいのか分からず、どぎまぎしてしまう。
この人、近くでみるとますます綺麗だ。
透き通るような白く滑らかな肌は、シミ一つなさそう。
理知的で、それでいて優しさをたたえた、くっきり二重まぶたのダークブラウンの瞳は、長いまつげに縁取られている。
高い鼻梁。
少し肉厚の、形の良い唇。
それらが、まるで美の女神に愛でられたような絶妙な間隔で、これまた形の良い顔の上に配置されている。
メリハリのあるモデル並のスタイルなんかは、もうため息もので。
おまけに、職業はお医者さまと来ている。
『美しい女(ひと)』って、きっとこういう女性のことを言うんだ。
ここまでの完璧さを見せられると、羨ましいなんて感覚は、不思議とわいてこない。