【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】
「え? 『株式会社 FUDOU』ですか?」
同じ年頃に見える店員の男の子は、私の質問に少し驚いたように目を見開いた。
『男の子』って言う年じゃないんだろうけど、身長も私と同じくらいだし、サラサラの明るい茶髪と同じ色合いの瞳は、クリクリと大きくていたずら盛りの少年のように見える。
ペットボトルのミルクティーを買って、精算が済んだところで、店員さんに会社のことを尋ねてみたのだけれど。
「はい。ここを曲がってすぐみたいなんですけど、そういう会社はありますか?」
再び私が同じ質問を繰り返すと彼は、ゆっくり二回瞬きをしてから、私をまじまじと見つめた。
その目には、驚きと好奇の色が見え隠れしている。
――え?
何か私、変なこと聞いた?
もしかして、目印って、ここのコンビニじゃなかったの?
予想外の、妙な反応。
微妙なその『間』に焦っていると店員さんはすぐに、人好きのするニコニコ営業スマイルを浮かべた。