今を生きよう~あなたにタカラモノはありますか~
それから数時間後、お父さんさんも帰ってきて、みんなでいつもと少し変わった雰囲気ながらも、食事をした。

私はいつもよりはやくお風呂に入って、すぐさま寝た。

明日から、ママのお見舞い頑張ろう!と思っていたが、お母さんが、どんな病気なのかも、どんなに危ない状態なのかも、この時は知らなかったんだ……。

学校から帰ると必ず病院に行った。
毎日顔を見れるのだから、寂しくはない。

けど、どんどんと顔色が悪くなっていくのに、私は気づかなかった。

もうすぐ二年生だと思っていた三学期。
あと1ヶ月ってこんなに短かかったっけ?と思ったりもした。

ある日の学校…。

美波ちゃんが私を待っていた。

「深月ちゃん、ママ大丈夫?」

そっか、美波ちゃんは知ってたんだっけ、お母さんの事。
< 8 / 180 >

この作品をシェア

pagetop