先生…ダメ?

相当疲れている私に涼しげな顔で話し掛けてきたのは園山先生。

「エレベーター使いやがって…さっきのお返し!」

私は園山先生のお腹を力いっぱい殴った。

「うりゃああ!」

「い、痛…くない。本気で殴った?」

だが、運動なんて全くせず力が無い私の攻撃は響かなかった。

「今のが本気とか有り得ないから!違うから!」

もちろん嘘。

先生は『ふーん』とだけ言って教壇に立った。
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