葵葉は元姫で元姫のトラウマは葵葉①



「はぁー。」




あ、まずい。
思わずため息漏れたわ―。
(棒読み)




小悪魔可愛男子の目を
しっかり見据えて、
殺気を出さないように
気をつけながら、





「…しばらく学校休むので、
もう関わらないでくださいね?」




…私にしてはにこやかに言ってあげた。




✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚





「葵葉ちゃん!
大丈夫だった!?
私てっきり、
同じ中学の人とかかなって
思ったんだけど…!

なかなか帰ってこないから…!
俗に言う呼び出しかと…!」




教室に帰ってきて早々、
肩を揺さぶられながら
香澄にまくしたてられる。



しかも“俗に言う”って…
滅多に聞かないわ。




「大丈夫だよ。
ちょっと用事できたけど…」




「え!?
…何?
私のせいで…ごめんなさ────」




「いや、気が早いでしょ?
香澄のせいじゃないし。

なんか、少しの間学校休めって。

…誠のせい。」





香澄が、キョトンという顔をする。
そう言えば
この前香澄と話した時
話し方が違ったっけ。

ま、いいや。



「え、平坂君が
どうして関────」


バシッ


「だーれのせいだって?」



私の頭を紙ではたいたのは…
誠だった…
やば、聞かれてたか?
(↑口調!!)




「…わー!
平坂君!!
えっと、はじめまして?」



香澄…ハテナがついてるよ、
ハテナが。




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