それでもやっぱり普通がいいっ!


「……おう」


これ以上なんか言っても竜上には通じないし、
諦めて返事をした。

竜上は色恋沙汰とか興味ないからな……。



「……あっ、私も用があったんだ!
じゃあまたね! 仲村くん、竜上くん!」



「あっ、うん! また……」


ニコッと笑うと若草さんは走り出した。

その姿を見届ける。


そういえば、若草さん、またねって言ってくれた……。


なんか、もう、すごく幸せだ。
竜上のKYさなんて今はどうでもいい。



「プハ~……癒されたぁ」


つい幸せのため息がでる。


「良かったな」


興味なさそうに返事する竜上。


「やっぱり若草さんってかわいいよなぁ」


「そうか」


「……竜上ってかわいいとか思わねぇの?」


あまりにも竜上の返事が素っ気ないので聞いてみる。


「ああ。 俺はリアルな女に興味はない。」



……もったいない。

こんなにイケメンなのに!
ムカつくくらいイケメンなのに!

人生ひゃっほーいってなるくらいイケメンなのに……!



「俺はまじくるリィちゃんのリィちゃんが好きだ。」



うん。

全国のモテない男に謝ろっか。
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