それでもやっぱり普通がいいっ!
竜上……!
リアルの女の子に興味ない竜上が
「いい」なんて言うわけない……。
だいたい、俺はアシスタントなんだから。
一気に希望の光が消えた。
「……いいぞ」
……はっ?
隣から聞こえた、竜上の声。
驚いて勢いよく竜上を見る。
「えっ……竜上?」
すると竜上はいつも通りの無表情で
俺を見てきて言う。
「いつも世話になってる仲村がいいと言っているんだ。
問題ない。 それにアシスタントは多い方が助かるからな」
「竜上……」
「ほんとに!? やったぁ! ありがとう!」
駆け寄ってきた若草さんが、嬉しそうに叫ぶ。
驚いて竜上を見つめると、
少し照れくさそうな顔をした。
「と、とにかく原稿を終わらせるぞ」
フイと、そっぽを向く竜上。
その竜上を見て、軽く微笑んだ。
「……おう!」
……改めて、メンバーが一人加わって
俺たちの忙しい日々が始まった。