それでもやっぱり普通がいいっ!
……いや、もしかしなくもない。
邪魔だ。
俺の少し前を歩く、イケメンと美女をみる。
その二人は、どこからどうみても……完璧で。
こんな普通な俺が入れる隙なんてなくて……。
あぁ……ちょっと泣きそう。
完全に俺邪魔だ。
気をきかせて(本当は目立ちたくないから)、
少し後ろにいるのに
そんなのお構い無しな二人。
「ほらほら仲村くん! 時間無いんだから急がないとっ!」
「仲村遅いぞ。 時は一刻を争う事態だ。」
やたらテンションの高い二人に
両方から腕を捕まれる。
イケメンと美女に囲まれた図になってしまって……。
これ……周りからはどんな目で見られているのだろう……。
ていうかなんでこの二人テンション高いのぉおおお!?
俺ついていけねぇよ!
本当にこれ、どんな図だ。
とんでもないイケメンに、人気者な美女と普通な凡人……。
「真ん中のあれって転校生でしょ!?」
「おいおいスゲー組み合わせだな……」
「な、仲村くんって何者……!?」
そんな、周りからの声を気にしてないかのように二人は、俺の腕を掴んだままどんどんと進んでいく。