それでもやっぱり普通がいいっ!


「はぁ……あ~ほんとにやばいかも
保健室いこうかな……」


思った以上に寝不足が効いてて、頭がガンガンする。
気持ちも悪くなってきた。


なんだか体がフラフラするな~と思っていると、隣でイケメンが叫ぶ。


「なっ!? おい!」


あからさまにめんどくさい。


「仲村っ!」


「んだよ……」


いきなり肩を捕まれ、思いっきり揺らされる。


「や、やめろっ! 揺らすな! 吐く! 吐きそう!」


ブンブンと体を揺さぶられて、吐きそうになる。


「仲村!」


「だからなんだよ! とりあえず揺らすな!」


いったん、竜上を落ち着かせる。

……こいつも寝不足でテンションおかしいな。


「……な、仲村……」


「だからなによ……」


「こっ、この塩は……!」


竜上がさっきの塩を神々しくと見つめている。
その光景に少し引く。


「塩……? それ台所の少し持ってきたんだけど……どうした?」


体をワナワナ震わす竜上。
おかしいのはテンションじゃない。 頭か。


「こ、これは……まさか、伝説の勇者が
魔王 テヌナメント を倒すために使ったと言われる伝説の塩だr……」


「普通の塩だよっ! あえて言うなら、主婦の武器だな……。
てか、テヌ……? 魔王はこの前倒しただろ!?」


金曜日に魔王を倒すとか言ってただろ!
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