それでもやっぱり普通がいいっ!


「前のは魔王 テスタメントだ。今回はテヌナメント。
テスタメントとテヌナメントは双子で、
テヌナメントはその昔、塩を砂糖と間違えてヨーグルトにかけてしまったらしい。
このせいで塩が嫌いなんだ」


「無駄にしっかりした設定だな!?
なに!? テスなんとかとかテヌなんとかとか! 意味分からないんですけど!?
てかテヌメート(?)バカかよ甘党かよ!」


「テヌナメントだ 。
ちなみにテヌナメントは便秘気味だ」


「あ、だからヨーグルト……
って、心底どうでもいいわっ!」


魔王の名前とか、設定とかいちいちうるさい竜上。

なんだよ魔王が便秘とか。
ヨーグルトいつからあるんだよ。

その事に必死になってる竜上は
やっぱり、変人だ……。

それにいちいち突っ込んでしまう自分も
少しおかしくなってるのかもしれない。


「この塩があれば……!」


ブツブツ呟きながら、相変わらず塩を神々しく見つめる竜上。


「……」


ふと視線が気になって、横を見ると


「はぁ、はぁ……っ」


顔を真っ赤にした腐女子がハスハスしていて。


「……」


なんだか、とても疲れる。
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