それでもやっぱり普通がいいっ!

ーー

「……ん」


ゆっくりと意識が戻ってきて、目を開けると
そこは真っ白な世界。

だんだんと視界がはっきりしてきて気づく。
ここは学校の保健室だ。


「ん~……?」


重い体を起こす。

いまいち頭がボーッとしていて
なんでここにいるのか分からなかった。


するとカーテンが開く。

顔を出したのは保健室の先生だった。


「起きたんだね。 朝いきなり倒れたって、
あの竜上くんが運んできたんだ」


あの、竜上くん……ね。


そうだ……朝、いきなり頭が真っ白になって……。
俺、倒れたのか。


「寝不足みたいね。 すごい熟睡してたよ」


「そっすか……。 今は……」


「あぁ、もう昼だよ。 午前中の先生には説明しといたから」


もう昼!?
午前中ずっと眠ってたのか……。

あぁっ……俺の皆勤賞が……っ!


「……すいません。 ありがとうございます……」


皆勤賞を狙っていたので、けっこうショックだった。


「ったく……若いからって、寝不足はダメだかんね? 体壊すよ」


「……はい」


俺だってなりたくて寝不足になってるわけではないけど……!

< 71 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop