桜の下で、君を想う。

2015. 2. 25

ちょっと日記サボりました。ダメじゃん、絵美!
ショックなことがあった。
先生がお母さんに来年の桜の季節を迎えるのは、すこし難しいと思いますって。
なにそれ。
もうわたし一年の命ってこと?
意味わかんない。
てか、わたしになんで言ってくれないのかな?
盗み聞きじゃ、なにも言えないじゃん。
お母さんも知らんぷりだし。

せめて、桜を観れる季節に死にたかったな。
じゃあ、今年。
今年、しっかり桜見なきゃ。
大好きなのに、桜。
どうしてわたしは大好きなものは全部手放さなきゃいけないんだろう。
家族、友達、桜、夢、拓。


拓は手放したくないのに。
好きだよ。どうしようもないくらい好きだよ。
ホントはずっと一緒にいて欲しいし打ち明けたい、けどきっと拓は優しいからそれを背負っちゃうよね。
そんな罪悪感とか同情で一緒にいて欲しくないし、拓に苦しんで欲しくない。

だから、わたしはそばから見てるだけでいいや。
せめて、わたしがいなくなるまで拓を見せていさせて。
拓は、わたしの希望だよ。



2015. 2. 28

自分の家がわからなくなったのに、拓の家はわかった。
とりあえず、拓の家に行って理由をつけて送ってもらった。

しょうがねえなーって顔、好き。

けど、自分の知ってるはずの場所、街、人とかがわからなくっていく。
絶望感がわたしのことを日に日に飲み込んでいく。

でも、拓だけが光って、わたしの道しるべになってくれる。
拓は、わたしのヒーローだよ。
いつも助けてくれる。

だから、もし、拓が助けが必要な日には飛んでいくからね!



2015. 3. 6

卒業と桜の季節が近い。
高校卒業したら、受かった大学も休んで治療に専念する。
決めたんだ。
拓とも学校違うし、きっと大丈夫。
ばれないし、迷惑もかけない。

これからのことを思うと、苦しい。
胸が痛くなる。
拓に会えない。
一人で病室で闘病なんて嫌だよ。

わたしを一人にしないで。
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