カミヲリ
ユエ
ユエは酷く落ち込んでいた。
夏休みだというのに転校生になってしまったからだ。
ユエは1ヶ月前のことを思い出す。
あの頃は良かった。定期試験のことを考えながら、夏休みの計画をひたすら立てていた。
ある日の夕食、ユエの大好物が食卓に並んだ。
"急になんだろう? いいことでもあったのかな"
ユエはそう一人で納得し、席についた。
開口一番、母親は「今年の夏はおばあちゃんちね」と言った。
ユエは「いつから?」と聞いた。
「7月からよ」と母親は言った。
ユエは夏休みの間ずっとおばあちゃんちにいるのだろうと思い、納得した。
これが間違いだった。
のちに、7月というのは7月1日からであり、
父親が海外転勤になったということを知り、
母親はそれについていくため、
自分は、おばあちゃんちに父親の海外転勤が終わるまでずっといなければいけないことを知る。
父親を恨みそうになったが、仕方ない。
ユエは今年の夏休みを諦めたのだった。
のんびりと一人でやっていこう。
そう決意し、転校していった。
幸いなことに、小さい頃だが、おばあちゃんの家には何度も来たことがある。
そのときに少なからず誰かと遊んだ記憶もある。
だから、おそらく、誰かしらは仲良くなってくれるだろうという淡い期待もあった。
しかし、所詮、幼く遠い記憶。
覚えている人などいなかったのだ。
ユエは酷く落ち込んだ。
ひたすら落ち込んだ。
夏休みだというのに転校生になってしまったからだ。
ユエは1ヶ月前のことを思い出す。
あの頃は良かった。定期試験のことを考えながら、夏休みの計画をひたすら立てていた。
ある日の夕食、ユエの大好物が食卓に並んだ。
"急になんだろう? いいことでもあったのかな"
ユエはそう一人で納得し、席についた。
開口一番、母親は「今年の夏はおばあちゃんちね」と言った。
ユエは「いつから?」と聞いた。
「7月からよ」と母親は言った。
ユエは夏休みの間ずっとおばあちゃんちにいるのだろうと思い、納得した。
これが間違いだった。
のちに、7月というのは7月1日からであり、
父親が海外転勤になったということを知り、
母親はそれについていくため、
自分は、おばあちゃんちに父親の海外転勤が終わるまでずっといなければいけないことを知る。
父親を恨みそうになったが、仕方ない。
ユエは今年の夏休みを諦めたのだった。
のんびりと一人でやっていこう。
そう決意し、転校していった。
幸いなことに、小さい頃だが、おばあちゃんの家には何度も来たことがある。
そのときに少なからず誰かと遊んだ記憶もある。
だから、おそらく、誰かしらは仲良くなってくれるだろうという淡い期待もあった。
しかし、所詮、幼く遠い記憶。
覚えている人などいなかったのだ。
ユエは酷く落ち込んだ。
ひたすら落ち込んだ。