初恋ノイズ
洸ちゃんが見ていた雑誌には、際どい水着に恥ずかしいポーズをしたお姉さん達がいっぱいだった。
コレってコレって……いわゆる……世に言う…………エッチな本って奴ですか?
あたしは、洸ちゃんを冷たい眼差しで見詰める。
「……何だよ。何か文句あるんかい。」
「……別に。」
そういえば、夏休みに入る前にもクラスで男子達が、こういう本を持ち寄って騒いでたっけ。
本当男子っておバカだなって思ってたんだけど、洸ちゃんまでおバカの仲間入りなんて……。
ちょっとショック。
いや、大分ショック!!
あたしは、洸ちゃんからさっさと離れて元の場所にまた体育座りで座る。
やっぱり、最近の洸ちゃんおかしいよ!
「洸ちゃんてさ、女の子が好きなの?」
「は!?お前俺が男を好きだとでも思ってたの!?」
「違うよ。ただ……」
洸ちゃんがベッドから下りてきて、あたしの隣に座る。
「ただ、千里が洸ちゃんモテるっていうから……。」
「何だそれ?」
洸ちゃんは、首を傾げてあたしを見る。
「洸ちゃん告白されたりしてるんでしょ?」
洸ちゃんは、一瞬目を見開いて、
「あー……そんな事もあったかな?」
と、どうだったかなと言うように今度は反対方向に首を傾げる。
「洸ちゃんは、女の子と付き合ってイチャイチャしたりしたいの??」