初恋ノイズ



「お前だって、変わったんだぞ?」


「え?」


「昔はお前、髪は短いしちんちくりんで、男達と木登りとかして男みたいだったじゃねーか。」


え?え?


そうだったっけ!?



男みたいだったとか……反論したいけど今は黙っておく。


「それが今じゃ、何か華奢で妙に女っぽいし、髪とか伸ばして……シャンプーの匂いとかしてくるし……。
今日だって……」


洸ちゃんは少し言い辛そうにして、あたしの後頭部に置いた手に力を込める。


「ちゃっかり、松田に祭りに誘われてるし……。」


「へ?松田??」


洸ちゃんの胸から顔を離し、洸ちゃんを見上げる。


そこには、ちょっと拗ねた顔をした洸ちゃんがあたしを見ている。


……あれ?


もしかして……。



「洸ちゃん、あたしが松田とお祭り行くの嫌だったの?」


そう言うと、洸ちゃんはうろたえた様子で、


「ち、ちげーよっ!」


と私に言う。



顔真っ赤だよ。


洸ちゃん。


あたしの胸の奥が、キュウっと音を立てる。
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