初恋ノイズ


今度はあたしも洸ちゃんの目を見詰め返す。


「美晴。勝手に一人で寂しくなるな。そうなったらちゃんと俺に言え。絶対にお前を置いて行ったりしないから。

昔から、俺らは同じ道歩いてるんだ。
例え離れたって、俺はお前を見失ったりしない。」


洸ちゃんの言葉は、あたしの不安を容易に拭い去ってくれる。


こんなに胸が軽くなるのは、どれくらいぶりだろう。


「言っても……いいの?洸ちゃん仕事忙しいし、あたしの事まで背負わせたくないよ……。」



-------コン。


あたしの言葉を遮るように、何か硬い物が額に当たる。


驚いて、一歩下がってそれを見ると、洸ちゃんが何か小さな箱を持っている……?


「…………なに?」


「いいから受けとれよ。」


「……なんか怖い。洸ちゃん何か仕込んでそう……。」


「…………今日は、そういう事してません。
いいから、ほら。」


ちょっと拗ねながらあたしの手に乱暴に箱を渡す洸ちゃん。


「俺が、仕事忙しくしてた理由。」


箱を開けると…………


「!!!!」


綺麗なダイヤを纏った、ピンクゴールドの指輪がキラキラ輝いている。


「なっ!なんで!これっ……!!」


洸ちゃんを見上げる。
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