それでも僕等は恋を繰り返す
「ありゃ女でしょ」
「うわっ!!びっくりした…!!いつからそこにいのリラ」
全然気配がなかったから、いきなり背後から声が聞こえて思わず驚く女子二人。
「ごめんごめん、俺も今日混ぜてもらってい?」
聞いたわりに返事も待たず、ニコニコと椿とあたしの隣の隙間に無理やり座ってくるリラくんは、相変わらずというかなんというか…狭いんですけど。
「ちょっリラ狭いよ、カンナの隣のが広いじゃん」
「ごめんね椿ちゃん。でも野郎の隣はちょっと…」
「あ?」
「あたしは夕顔の隣がいいんだって」
「でも僕もここがいんだよ、それにヘタレの隣に座るとヘタレ菌がうつるといけないから」
「…てめえ喧嘩売ってんの?」
「怖いなあ、そんな睨まないでよ。毎日こんな近くにいる相手に“す”の字も言えないのは僕のせいじゃない」
「おまえそれ以上口開いたら殺す」
「こら!!そこまで!!わかったから、あたしがカンナの隣に移る」