それでも僕等は恋を繰り返す
リラくんは小学生から同じ学校だったんだけど、その頃は一度も一緒のクラスになったことがなく。
中学二年生にして初めて同じクラスに。
「わーお騒がせ四人組と同じクラスなんて楽しくなりそう」
その初めての言葉が印象的すぎて、今ではたまにこうしてお昼を一緒に食べる仲に。
歯に衣着せぬ物言いは、椿と似ており、ニコニコと可愛く笑いながら平気で毒を吐く。
カンナにこれだけガンガン言えるのは彼くらいのものだろう。
椿で慣れているとはいえ、彼がくると何か起きそうでドキドキする…
「ねえ、それより柊の頬!!女ってどういうこと?」
喧嘩にならないなら何でもいいと思いながら、ミートボールを口に運ぶ。んー、まずまず。
「いやー昨日のお昼にたまたま見ちゃったんだけど、中庭で彼女と口論になったみたいで、バチンって叩かれるとこ見たんだよね。その後女の子はいなくなったんだけど、神代くんは打たれたまましばらく立っててさ~なんか悲惨だったよ」
いつも何しても完璧な彼のあんな姿見れるなんて貴重だよね~とニコニコしながらパンを頬張る彼を見て、そんな話信じられないと、ふと中庭を見る。