一番がいい!!
委員会の開かれる教室まで、2人で歩く。
「なんで立候補したの」
前を向きながら静かに聞く。
「球技大会委員に興味があったので」
王子様スマイルは崩れない。
「柳澤くんと一緒にやったら、
これから女の子たちの風当たりがキツくなるじゃない!」
「ボクが立候補したあとでは、女の子たちがもめると思って。
決まるまで待つつもりでした」
確かに。
修羅場がすぐに想像できた…
モテる人は違うね!
「柳澤くんがやるなら、やらなかったのに」
イヤミを込めて言う。
「ボクは、高梨さんが良かったです」
えっ?!何それ?
予想外な答えに驚いて立ち止まる。
柳澤くんは、周りた人がいないか確認すると顔を近づけて
「他の女の子だと、センパイに勘違いされそうで困る。
それに…
センパイと話してるとき、仕事を頼めるヤツがいないと」
ククッと声を殺して笑う。