一番がいい!!



委員会の開かれる教室まで、2人で歩く。



「なんで立候補したの」




前を向きながら静かに聞く。




「球技大会委員に興味があったので」




王子様スマイルは崩れない。




「柳澤くんと一緒にやったら、

これから女の子たちの風当たりがキツくなるじゃない!」




「ボクが立候補したあとでは、女の子たちがもめると思って。

決まるまで待つつもりでした」




確かに。




修羅場がすぐに想像できた…




モテる人は違うね!




「柳澤くんがやるなら、やらなかったのに」




イヤミを込めて言う。




「ボクは、高梨さんが良かったです」




えっ?!何それ?




予想外な答えに驚いて立ち止まる。




柳澤くんは、周りた人がいないか確認すると顔を近づけて




「他の女の子だと、センパイに勘違いされそうで困る。

それに…

センパイと話してるとき、仕事を頼めるヤツがいないと」




ククッと声を殺して笑う。



< 107 / 360 >

この作品をシェア

pagetop