一番がいい!!
「でも柳澤くんは、今回も満点だったわけだから、知里の努力不足でしょ?
八つ当たりしちゃダメだよ!」
「…その通りです」
机におでこをつけて反省する。
「補習は、自習室?
遅刻すると、うるさいらしいから行った行った!」
遊実の言葉にハッとして、立ち上がる。
柳澤くんの前を通るとき
「補習で1週間、委員会いけないから。
センパイには言わないでよ!」
それだけ行って立ち去ろうとすると
「補習は、委員会に報告されるよ。
補習サボらないためにね」
私の顔を見ると、すぐに目をそらせて笑うのを耐えるように言った。
えっ?!
そーなの?!知らなかったよ…。
センパイにだけは、バレてほしくなかったのに…
魂が抜けて行くのを感じながら、歩き出す。
「高梨さん、補習頑張ってね」
後ろから、爽やかな声。
アイツは悪魔だ…