一番がいい!!


*******






体育館に着くと、何やら騒がしい。



どーしたのかと、覗いて見ると…



なぜか、倒れて呆然としているセンパイ。





「静香センパイ?!


どーしたんですか?!」




何?!

何があったの?!

慌ててセンパイに駆け寄る。




隣には、王子様キャラからかけ離れた凄い目付きの柳澤くんが立っていた。

私の声に反応して、静香センパイはヨロヨロと座ると



「知里ちゃん!

本部テントは?」




こんなときでも、委員の仕事を気にするのか…




「別のセンパイが代わってくれました。

そんなことより、どーしたんですか?」





黙って、ヘラっと笑うだけで何も答えない。

いつものセンパイじゃない…



「柳澤くん、どーしたの?!」


誰か話してよ!!



全然、状況が飲み込めない。イライラしてくる。




「…コイツが、ワザとセンパイにボールをぶつけたんだ…」




「ワザとじゃねーよ!パスしたつもりが誰もいなかったんだよ」




学年色で2年だとわかる。



ガッチリとした体つきの、イケメンセンパイが、こちらも鋭い目付きで睨んでいる。



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