一番がいい!!


*******



翌日から、テストが少しずつ返される。





「知里、どーだった?」




テストが返ってくるその授業後、すぐに聞きに来る遊実。




「ギリギリだけど…なんとか」




苦笑いする。







あと、1教科。




一番苦手な数学…




合格なら、花火大会…





やっぱり行けないよ…





涙が出そうになる…






「次がいよいよ、最後だね!

合格するといいね!」





「うん、そーだね…」




暗い声になってしまう。




「どーした?

花火大会、行きたくない?」





心配そうに、覗き込んでくる。






「遊実…

私、やっぱり行けないよ…」




視界が歪む…



「どーゆーこと?」



眉を寄せて聞いてくる。










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