一番がいい!!
花火大会
夏休みに入った途端に暑い日が続いた。
なんの予定もない私は、いろんなことを考えてしまわないようにひたすら宿題をこなす日々。
午前中は、エアコン禁止!
うちの親の方針で、起きたすぐから汗だくだ…
今は、家の中でも熱中症になるって知らないのかしら…
タンクトップに短パン、首にタオルと女子高生とは思えない格好。
ダメだ…
でも、宿題やらなきゃ花火大会楽しめない!!
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そんなこんなで…
いつの間にか、花火大会当日。
「おばぁちゃ〜ん!
早く!
遅刻しちゃうよ!」
近所に住む、おばぁちゃんに髪と着付けをしてもらいに来てる。
「来るのが遅いんだから、仕方ないじゃない!
おばぁちゃんは、ずっと待ってたのに…」
「うぅ…ごめんなさい…」
昨日は、緊張して眠れなかった。
昼ご飯を食べたら、すごい睡魔が襲ってきて、今に至ります…
おばぁちゃんは、昔、美容師やってた。
今は、腰を悪くして辞めちゃったけど、私1人くらいやるのは簡単だ。
今の髪型はわからないから雑誌を持って来てと言われていたから見せると、鏡台の前に座らされた。
「ふんふん…」
雑誌を見ながら何度かうなずいて、ササッと結い上げていく。
「何時に、どこに待ち合わせなの?」
手を休めることなく、口も動かす。
「5時に、駅なの!」
「あらあら!
それは、急がないと!」
驚いた顔で、さらにスピードを上げる。