一番がいい!!



サイドを緩やかに巻いた髪が、ふわりと横に止められ、その上に浴衣の色に合わせた髪飾り。



「ありがとう!

おばぁちゃん!」



鏡から目を離せないでいると




「時間だよ!

下駄は玄関に出してあるから、早く行きなさい!」



慌てて時計を見る。





「ヤバイ!

遅刻しちゃう!」



カバンを抱えて走り出すが、うまく動けない。



「転ばないように気をつけて!」


「いってきまぁす!!」



おばぁちゃんの声を背に、玄関を飛び出した。



< 180 / 360 >

この作品をシェア

pagetop