一番がいい!!



電車は、花火大会に行く人で超満員!




背の低くない私は、いつもならつり革に捕まるのだけど、今日は浴衣でそれができない…




慣れない下駄で足元も不安定。





揺れるたびにフラフラしてしまう。



4人で一緒に居たはずなのに、いつの間にか離れてしまって私の前には柳澤くんが立ってる。



背が高いから、つり革ではなく、その棒に捕まり安定してる。



私もどこかに捕まりたいけど…




ガタン!



大きく揺れた。



足元のバランスを崩し、柳澤くんに捕まってしまった。




「ごめん!」




慌てて離れようとすると、捕まっていない反対の手で背中に手を回され




「いいよ、このままで」



頭の上から声がした。




パッと顔を上げると、別の方向を向いてる。



表情が見えない。




離れようとしたけど、もう動けない状態になってた。

そのまま、身を預けた…





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