一番がいい!!
「絶対イヤだ!
帰らない!」
遊実…?
いつもの遊実からは、想像も付かないワガママな声…
両手で顔を押さえる。
とても楽しみにしていた気持ちが伝わってくる…
困った顔で、中田くんが私を見上げた。
「…遊実、わかったよ!
ここでしばらく休もう。
それで、よくなったら一緒に行こ。
中田くんは、先に行ってて」
遊実の横に座る。
「それは無理。
女の子2人残して行けない…」
「でも、せっかく来たんだし…」
話は平行線。
すると、どこかに行っていた柳澤くんが戻って来て
「じゃ、翔平残ってよ。
オレ、高梨さんと場所取りしてくる。
相川さんが来れそうなら来ればいいし、
無理なら送ってあげて」
そう言うと、ミネラルウォーターを手渡した。
これを買いに行ってたんだ…
「じゃ、行くぞ!」
私の手首を掴むと、歩き出した。
「でも、それじゃ中田くんに悪いよ…」
遊実のほうを見る…