一番がいい!!
引きずられるように歩きながら、
「じゃ、聞くけど。
高梨さんは、相川さんを連れて
満員電車の中、帰れるの?
具合が良くなったとして、
オレらのとこにたどり着ける自信ある?」
何も言い返せず、黙る…
私だけでも満員電車の中、柳澤くんがいなかったらどーなっていたか…
具合の悪い遊実を連れて帰るなんて…
花火大会の人混みで、方向音痴の私が探し出すこともムリだよ…
私って何もできないんだ…
友達の願いを叶えることもできないんだ…
シュンとしょぼくれる…
「翔平も好きでやってるんだから、
気にしなくていいんだよ!」
ズンズン歩いて駅を出る。
「好きでやってる?
中田くんって…
看護師志望とかなの?」
だったら、具合の悪い人ほかっておけないよね…
柳澤くんが驚いた顔で振り返り、立ち止まった。
「…それマジで言ってるの?」
「ん?
そーだけど?」
ポカンとすると