一番がいい!!
残された柳澤くんは、眉間のシワを濃くしている。
遊実は、ジッと中田くんの背中をみていた。
「…えっ、マジっすか?!」
「声がデカイって!」
三浦センパイがこっちを振り返り、柳澤くんと遊実を見てニヤリと笑う。
また、コソコソと話したかと思うと
「智哉、オレもバスケ部入るわ!」
ニコニコした中田くんが戻ってくる。
「翔平…
何を言われた…?」
ため息を吐くと、呆れた声。
「何も〜?
急にバスケやりたくなっただけ!
大矢センパイ、いい人だし!」
私と遊実が目を合わせる。
なんだ?
なんなんだ?
あまりの変わりように、お互いの顔にクエスチョンマーク??
「じゃあ!
智哉、翔平、明日からよろしく!」
ヒラヒラっと手を振ると行ってしまった。