一番がいい!!


*******



放課後、英語の補習に行く。




その途中、



大矢センパイと静香センパイ。



とてもお似合いだ…



でも、柳澤くんの気持ちを考えると素直に喜べなくて…




あれ…?



昨日まで、ううん、さっきまでは静香センパイが幸せに笑ってくれてるから、私も幸せだったのに…




今は、どーしようもなく、怒りが込み上げてくる…





「あっ、知里ちゃん!

自習室で勉強?」



明るい声が今は、辛い…



隣の大也センパイは、やっぱり不機嫌な顔。



「はい…補習なっちゃって…」



うつむいたまま、通り過ぎようとした。




静香センパイは、何も悪くない…



私が、勝手にイライラしてるだけ…




「待って!

どーしたの?!

何かあった?」



腕を掴まれ、足が止まる。



「なんでもありません…

補習遅刻するので、失礼します…」



腕をゆっくり離し、頭を下げた。



顔はあげられなかった。



走って逃げる…




静香センパイに、なんてことしちゃったんだろう…



勝手にイラついて、勝手に逃げて…



なんなの?!



私、おかしいよ…




補習にも身が入らず、時間だけが過ぎていく…


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