一番がいい!!



話を終えると、イスに座らせてくれた。



涙が止まらなくて、ぐじゃぐじゃな顔…



「知里…

その気持ちをなんて言うか知ってる?」



「わがらないがら、困っでるのぉ…」



涙と鼻水で、うまく話せない…




「人は、それを

“嫉妬”

って呼ぶの」



「意味がわかりません…」



頭も通常に働いてない…



「はぁ…

いい?

知里は、柳澤くんが静香センパイのことが好きだから、嫉妬してるの!」




私が、センパイ嫉妬?




なんで…?




「わかんないかなぁ…

英語の補習の前に、もっと勉強することがあるわ…

いい?

知里は、静香センパイのことが大好きだよね?」



「うん…大好き…」



「大矢センパイは、どお?」

「静香センパイが好きな人だから、好き…」



すごく嫌われてるみたいだけど…



「じゃあ、静香センパイが柳澤くんを好きだったらどぉ?」



センパイが、柳澤くんを好きだったら…




ズキッ…



胸がイタイ…



センパイが好きになった人なら、誰でも応援出来ると思ってた…



なんで、柳澤くんはダメなの?



なんで、こんなに胸がイタイの…?




「それが、答えよ!」




「わかんないよ…

どーゆーことなの?」




「まだ、わかんないの?!

はぁ…重症だ…

そこからは、自分で考えなさい!

ほら、帰るよ!」




カバンを持って立ち上がる。



「あっ、待って!」



慌ててカバンに荷物を詰める。






なに…?



答えって…??






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